前回は色んな種類のベースオイルがあるんですよ的な話をしました。
そして車によっても使用するオイルは変えなきゃいけないもご理解いただけましたね?
100%化学合成油はオイルの中の不純物が少なく、
また、熱にも強く劣化もしにくい点が利点です。
高価なエステルやPAOベースのオイルでなくても
100%VHVIオイルでも充分に良いオイルはあります。
僕の経験上、90年台から00年初めの輸入車は
このVHVIのオイルを使うのがコスト的にも一般的じゃないかと思います。
前回のブログでもお話したように、VHVIは鉱物油をハイドロクラッキングしたものなので
PAOやエステルと比べると分子構造が大きいです。
なのでクリアランスの大きいちょっと旧い欧州車にはベストマッチなわけです。
但し、もっと旧い車になると、部分合成や半合成油のほうが相性が良い場合があります。
ただその場合はベースとなっている鉱物油に不純物が多く含まれてるケースが多いので
早めのオイル交換をお勧めしています。
具体的にはオイルフィラーキャップ裏がが黒く汚れてくる3000㌔前後が交換時期です。
鉱物油は原油からガソリン、灯油、軽油、重油などの燃料を取り除いた後の重質成分を
さらに精製したベースオイルを使用する為、
どうしてもエンジンオイルに悪影響を及ぼす不純物が含まれてる場合が多いのです。
もうひとつ、エンジンオイルを劣化させる要因に
《粘度指数向上剤=ポリマー樹脂》←オイルの粘度を上げたりワイドレンジにするための添加剤
というオイル添加剤の問題があります。
エンジンオイルを劣化させる理由として避けられない要因は、
爆発燃焼することで発生するスラッジやカーボン、燃料、水分などですが、
実はこのポリマーが、オイルが高温になることでせん断され、スラッジを発生させるケースも大きな問題なんです。
(僕よりももっと詳しく説明してる方がネット上にいらっしゃいますから、ご覧になってくださいね)
スラッジが多く発生した状態で走り続けると、
オイル通路などが詰まり、致命的なことになるケースもあります。
そんな上記の理由から、
「エンジン内を汚さないオイル」
は、VHVI以上のノンポリマー処方のオイルということになります。
あと、オイルをベストチョイスなもので使ったとしても
更に気をつけなければいけないポイントがあります。
それは、
「チョイ乗りを極力しないこと」
チョイ乗りとは「旦那を送りに駅まで10分」とか「タバコ買いにコンビニまで30分」とかの乗り方で
エンジンオイルが充分に熱せられない状態になります。
そうするとエンジンオイルやエンジンシリンダー本体に含まれてる水分が
しっかり蒸発しない状態での保管が繰り返される為に、
エンジンオイルはもちろん、エンジン内部もどんどん酸化状態になっていきます。
(簡単に言えば「錆びる状態」になっちゃうということです)
こうゆう乗り方をオイルにとっては「ジビアコンディション」と呼びます。
あとは「チャンと長時間乗ってます!」っていう方も、高回転まで回して走ってますか?
中回転程度までしか回さないで、いたわり気味に走ってる方は、しっかり回して走ってください!
そのほうがエンジンオイルにも車にもいいんですから。
特に直噴エンジン(アルファならJTS系)に乗られてる方は注意が必要です。
あ~またまた話が長くなってきたので今日はここまで。
次回はウチで使ってるオイルのお話です
GATTINA